情報教育
2026.03.12
九州教育情報化セミナー2026冬 レポート
目次
リコージャパンは1月12日に福岡県の中村学園大学で開催された「九州教育情報化セミナー2026冬」に出展いたしました。
これは九州教育情報化研究会が主催するイベントで、「ネクストGIGAの学びの姿を考える」をテーマとしたセミナーです。約20社の協賛企業による展示のほか、教育関係者によるテーマ別の実践報告が行われました。
今回リコージャパンは、リコーの360度カメラ「RICOH THETA X」を活用したリアルタイム映像配信サービス「RICOH Remote Field」による遠隔授業への活用事例や、ハンドアウト型ディスプレイ「RICOH Portable Monitor」のほか、Bambu Lab製の3Dプリンター「Bambu Lab H2D」、3Dスキャナー「Revopoint MIRACO Pro 3D Scanner」などを展示いたしました。


特に3Dプリンターは、デュアルノズルによる高速出力や複雑な造形への対応といった技術について、多くの方からご関心をお寄せいただきました。STEAM教育において創造力や問題解決力を育むための実践的なツールとしての可能性を、より具体的にイメージしていただけたのではないかと思います。
これからもリコージャパンは、教育現場のニーズに寄り添いながら、より良い学びの環境づくりのご支援を進めてまいります。
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実践事例紹介「個別最適・協働的な学び」 |
「個別最適・協働的な学び」をテーマにした実践事例紹介では、子どもたちがICTを活用して自らの力で学びを深めていく事例が紹介されました。
自律的に学びを深めるための伴走ツールとして、ポータルサイトや振り返りシートを活用している事例では、低学年からICTスキルの丁寧な積み上げを行い、学校全体で子どもたちが自立的に学ぶための支援・環境づくりを行っています。
他にも、個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実を図るため、個別最適な学びと協働的な学びをつなぐプロセスを意識的に設けた事例が紹介されました。
また、子どもたちが自己選択・自己決定により学びを深める中で、教師はどのように介入するかという課題については、より学びを発展させるため、教師が発問や問いかけなどを工夫することで、教科特有の見方や考え方を働かせることが可能となった、といった事例が紹介されました。
| 実践事例紹介「デジタル学習基盤での学び」 佐賀県鹿島市立明倫小学校教諭 久野 優氏 福岡県筑前町立三輪小学校教諭 池崎 千晴氏 福岡県うきは市立福富小学校教諭 井上 聖詞氏 |
「デジタル学習基盤の活用」をテーマにした実践事例紹介では、デジタル学習基盤が新たな価値創造へとつながった事例が紹介されました。
外国語学習における事例では、他の児童のスピーチ動画を参考にして自らのスピーチを修正するなど、ICTを活用した他者参照により学びを深める実践事例が紹介されました。また、スプレッドシートによる「振り返りシート」を作成することで、単元毎に「うまくいったこと」や「今後理解したいこと」といった振り返りを持つことができるようになり、メタ認知の促進に繋がっているといいます。
プログラミングを通じて子どもたちが自ら課題を発見し取り組んだ実践事例では、試行錯誤しながら、何度も仮説と検証を繰り返すことで「失敗しても良い」と思える雰囲気の醸成に繋がっていると言ったエピソードが紹介されました。
他にも特別支援学級において、一人一台端末やAIを活用することで、他者とのつながりや自己表現を高めることができたこと、教員側ではきめ細かい指導や支援の質を高めることが可能となった事例が紹介されました。
| 実践事例紹介「情報活用能力の育成」 福岡県築上町立八津田小学校 教諭 有村 夏鈴 氏 福岡県久留米市教育委員会指導主事 中尾 寛氏 熊本県高森町立高森中央小学校教諭 大津 遼氏 |
「情報活用能力の育成」をテーマにした実践事例紹介では、それぞれ特色のある実践事例が紹介されました。
例えばクラウド環境を活用し、市内外の子どもとの交流を実施した事例や、ポータルサイトの活用により異学年や教員との関わり合いが増え、情報活用能力の育成に繋がった事例などが紹介されました。また、生成AIについてはいずれの市町でも既に活用が進んでおり、文章の添削や問題の作成といった用途以外にも、生成AIを対話の相手として議論させる等、思考を深めるツールとして活用の幅が広がっています。
一方で、子ども・教師間でのリテラシーの差や授業での利用についての不安もあるため、情報セキュリティ教育の徹底や、ファクトチェックを必ず行うなど継続した指導を実施しながら活用を促進されています。
既にICTは一般化しており、生成AIの活用も日々進んでいます。今後体系的に能力をどう養うのかが観点となる中、活用における失敗談を共有することで今後の対策を考えられるのではという意見も聞かれました。